利用者インタビュー
2023年08月09日
計測エンジニアリングシステム株式会社
計測エンジニアリングシステムがチョクフリを活用する理由
総合エンジニアリング企業として、製品設計開発プロセスにおける計測・制御・シミュレーション分野で、最新の技術とサービスを提供。日本の「ものづくり」の新たな境地を開拓する
ー「本日は、コーポレート戦略部長の間明田 康弘(マミョウダ ヤスヒロ)様、技術部長の米 大海(ミ ダハイ)様にお話を伺わせていただきます。まずは御社の事業やサービスについて教えてください。」
間明田「計測エンジニアリングは、代表的なCAE製品、COMSOL Multiphysics®の日本総代理店です。社名にもある「計測」を軸に、ものづくりの各工程に関連する製品やサービスを提供しています。我々の扱うソフトウェアは、ものづくりの上で資源の効率化やコスト削減に役立ち、環境への配慮にも寄与します。様々な顧客の要望にお応えできるよう、総合エンジニアリング企業として成長を目指しています。」
ー「ありがとうございます。まず、その主力CAEソフトウェアであるCOMSOL Multiphysicsについてお聞かせください」
間明田「2001年に代理店となり、今年で22年目になります。その革新性と汎用性により、多くの信頼を勝ち取り導入いただきました。
かつてCAE製品は特定の分野に特化したものが主流で、高価なメインフレームやUnix上で動作することが一般的でした。しかし、COMSOL Multiphysicsはいち早くPC環境でも動作し、さまざまな物理現象に対応できる唯一の製品として、その革命的な性質で市場に登場しました。現在においても、Multiphysics(複数の物理現象が同時に作用している前提で予測計算できる能力)という言葉に相応しいこの製品は、不得意分野がないと自負を持っています。
さらに、新しい理論や数式を追加できる高い汎用性から、最近では量子コンピュータの研究など、先進的な科学技術の支えとしても注目されています。」
製造プロセスの様々なシーンで生じる微細の誤差を分析・解析して予測を立てることで、顧客が持つ問題や課題を解決
ー「SmartUQについてはいかがでしょうか?」
米「COMSOLと親和性が高く、スピードやコスト面のバランスを強化できるソフトウェアとして2020年から取り扱いを開始しました。
CAEの計算の方向性を定めて感度解析・最適化・キャリブレーションすることで、分析スピードを上げることができるソフトウェアです。
いわゆる産業機械と言われる製造装置などを作る際には、その機械が与える影響や、及ぼす範囲を考えなくてはいけません。
そのためには、必ずデータをとる、つまり計るということが必要になってきます。
条件や場所によって数値は大きく異なりばらつきます。またデータを取得するためとはいえ、あらゆるところに計測器やセンサーを取り付けることはできません。当然ながら取得したデータだけでは、全ての状態を正しく把握することはできません。そこで、ばらつきや統計的アプローチをエンジニアリングや研究開発に取り入れています。」
間明田「弊社が取り扱うSmartUQは、こういった不確かさを定量化するソフトウエアツールです。COMSOL Multiphysics®と共に、実測で得たデータの活用、機械学習および不確かさの定量化(UQ)ツールの活用により、設計、製造、研究開発に携わる皆さまの時間を守るため、日夜ご支援をさせていただいています。製造プロセスの様々なシーンで生じる微細の誤差を分析・解析して予測を立てることで、顧客が持つ問題や課題を解決に導きます。」
お客様のニーズや課題をできるだけ聞き取り、顕在化されている部分だけでなく、潜在的な部分も含めて具体的な利用方法をご提案します
ー「今回はCAE解析技術者、技術営業サポートとして、技術系、コンサルタント系でフリーランスの業務委託を希望されていますが、業務内容と求める人材について教えてください。」
間明田「やはり、プリセールスであれば、CAEに携わったことのある人材で、顕在化されている課題ではなく、潜在的な課題解決ができる方。
サポートであればCAEや各分野に特化した知見(光・電磁波など)のある方が好ましいです。
弊社が取り扱うCAE製品、COMSOL Multiphysics®は、モデリングワークフローのすべてのステップが統合されたマルチフィジックスシミュレーションプラットフォームです。 工学におけるあらゆる分野で、設計・ デバイス開発・ プロセスの解析を行うことが可能です。構造、流体、電磁気、AC/DC、RF、波動光学、光線光学、プラズマ等多種多様の物理現象解析に利用されています。
自身の専門性に基づく技術や学術面の深さも必要ですが、専門ではない分野の顧客ニーズに対しても学習する意欲のある方を求めています。弊社の製品はカバレッジが広いですので、柔軟で、世の中の最先端技術に興味がある方も求めています。得意分野から、徐々に業務にあたって頂きます。」
米「お客様との打合せや商談、技術サポートを含めて、世の中の技術者の悩みを一緒に解決しよう、助けていこうという気持ちを持っている方を望んでいます。私たちのお客様は大学の先生や、企業の研究開発部の方がメイン。そういった最先端の研究開発の現場の方々を助けたいという思いを持っている方を求めています。今後は現場の方、設計部門の方も我々の製品を使っていくことになります。技術者として自分の専門を磨いて、日本の科学技術の発展を支えようという気持ちでがんばってほしいです。」
ー「業務の魅力や、業務を通して成長が得られる点を教えてください。」
間明田「弊社製品は物理分野、もしくは用途に合わせて 30程度のモジュールに分かれています。それを全部理解することは難しいことですが、自分の工学・理学のバックグラウンドを軸として、他の分野も幅広く学習していくことが求められます。
弊社ではその高い意欲を後押しするための環境が整っています。外部の大学教授や研究者を招聘し、社内メンバーに対して講義や講習を開いています。また、海外のお客様向けに、著名な研究者によるセミナーをシリーズで実施していますが、社員も一緒に学ぶことが可能です。資格取得のための受験や専門書の購入なども会社から支援してもらえます。 勉強する意欲があれば、社内には高度な技術を会得したものもいますのでいつでも相談もできますし、指導もしてもらえます。」
Chokufuri engineers
チョクフリ参画エンジニア紹介
チョクフリからの参画エンジニア I.N(50歳/男性)
スキル:CAEコンサルタント(CAEエンジニアの育成も可能)/Python、ANSYS/Fluent等(流体解析ソフトウェア)/FactSage(マテリアルズ・インフォマティクスソフトウェア)
【経験】 10年以上の設計コンサルティングで養われた、工学的な問題解決能力 /エネルギー、航空宇宙、防災、プラント、自動車等の分野での熱流体解析の経験 /数値流体解析エンジニア
CAEに携わったり特定の物理現象の知見も重要ですが、相手の目線に合わせたビジネスコミュニケーションも大切。重要なのは共にビジネスを育てていく意識
ー「今回、チョクフリで業務委託が可能な人材を探すようになった経緯を教えてください。」
間明田「顧客ニーズや課題に対応できる人材が欲しい場合は、都度、中途採用を検討してきました。しかし、CAEに携わっている方の絶対数は少なく、また特定の物理現象に特化している方となると、なかなか候補者がいませんでした。取り扱う商材も増え技術サポートも充実させていくためには、時間を要する採用よりもまずは業務委託の選択もひとつのオプションと考えました。」
ー「過去に採用の失敗事例や改善した事例はありますか?」
間明田「提案する際は、顧客に寄り添い課題を真摯に組み取る姿勢が求められますが、研究に没頭されてきた方には、相手の立場、目線に合わせたコミュニケーションが苦手な方もおられました。技術のカバレッジに重点を置かざるを得なかったとはいえ、共にビジネスを育てていく意識をお持ちかどうかも見極めることが必要と感じました。」
ー「面談の時、どのようにして候補者の経験を把握し、また必要とされる“顧客の課題を一緒に解決する”マインドを持っているか、確かめるのでしょうか。」
米「お客さんはここが大変だろうなと想像し、仮説を立てながらコミュニケーションするためには、自身に技術的なバッククラウンドがないと、どうしても難しい仕事になると思います。面談では私たちの業務について、求める資質について、正直に話をします。そのやり取りのなかで、その方の資質や適性を見極めるようにしています。弊社は研究所としての雰囲気もありますが、研究所ではありません。製品の販売、サービスビジネスの企業ですから、売上は全社のミッションです。サービス精神があって、スムーズに人と交流できる人でないと務められません。そこはストレートに聞かせてもらうようにしています。私たちの話を聞いて“やってみよう”と思われるかどうかが大切ではないかと思います。」
ー「チョクフリを導入されてからいかがでしたでしょうか? 利用してみた感想も教えてください。」
間明田「中途採用が基本ですが、専門の技術力があり、顧客とのコミュニケーションスキルを持たれた方の採用は時間を要するため、フリーランスの業務委託は採用方法のオプションのひとつと考えています。以前、御社から紹介していただいた方は、たしかな技術力とコンサルティングまでできるハイスキルな方でした。チョクフリは信頼してお願いさせていただいています。今後も幅広い分野で特化した方をご紹介願いたいです。」
ソフトウェア販売とカスタマーサポートだけでなく、顧客の課題に寄り添ったコンサルティングや、より広い市場でマルチフィジックス解析を活用いただきたい
ー「今後の御社の展望と、事業の方向性を教えてください。」
間明田「マルチフィジックスソフトウェアツールの販売とカスタマーサポートが中心です。しかし、昨今は顧客から製品以外のサポート依頼も増えていますので、そういったサービスを提供できる体制も今後は必要と感じています。また、弊社には大学の研究者とのつながりもあり、その強みを活かして新たな市場を開拓していきたいと考えています。」
インタビューを終えて
最新の技術とサービスで、製造に関する顧客の課題や問題を解決!
2024年には新たなサポートサービスも始動予定
計測システムや統計解析・シミュレーションソフトの販売を通して、製造に関する顧客の課題や問題をともに解決するパートナーとして、日本のものづくりを支援する計測エンジニアリングシステム株式会社様。ビジネスパートナーとして顧客との関係性を強化し、2024年には新たなサポートサービスの本格的な始動を予定。コンサルタントして活躍できるハイスキル人材を募集中です。
企業情報
事業所名 | 計測エンジニアリングシステム株式会社 |
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代表者 | 代表取締役 岡田 求 |
設立 | 2001年02月05日 |
本社 | 東京都千代田区内神田1-9-5 SF内神田ビル |
スタッフ | 従業員数47名(2023年10月31日現在) |
事業内容 |
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